2011年10月26日水曜日

自腹出張東京行き(シンポジウム編)

今日が今回の旅行の目的、情報保存協会主催の資料保存シンポジウム。
2回目か3回目の時に出張させてもらった以外は毎年私費で参加してる。

5回目の今回のタイトルは「資料を護り継ぐ―平時も、非常時も―」。
当然と言えば当然の、震災を受けてのテーマ設定。

一番聞きたかったのはやはり東北大学の平川教授の、現地のお話。
被災地の古文書、特に未指定文化財の救出をされているとのこと。
拾い出して整理をして洗浄して写真を撮って保存して・・・
ボランティアの手も借りて作業を進めているけれど、10月で数がかなり減ったとのこと。
図書館の話ではないけれど、緊急時に少ない人手と物資でどう工夫していくか、
考えさせられる部分が多かった。
また、データの分散保存についても、地域でだけではなく国内、さらには海外での保存も考えるべきとの提起には賛成だ。
広域で災害が起きたときのことを考えておかないと、データって紙なんかより復元が難しいのでは。

昼休みはダッシュでパンを買いに行き(場所憶えてて良かった)さくっと昼食を済ませ、
博物館の特別展「ヴェネチア展」を駆け足で見てきた。
こんな無理無茶やったの今回が初めて。でも見れて良かった♪

午後の企業発表で気になったのはマイクロテックのインターセプトテクノロジーキット。
マイクロフィルムを入れる保存箱なんだけど、中に塗布(たぶん)された銅によって
劣化マイクロから出る酢酸を継続的に中和でき、銅イオンで殺菌もできるとか。
反応が進むことで銅が酸化して黒くなるので、見た目で取替え時期も分かる、と。
まだ検証実験中らしいんだけど、製品化されるか気になる。
今年初めて発表を聞く、ラーソン・ジュール社は保存箱メーカー。
「仕上がりに雑な部分もありますが安いです」って、そこ言い切るってすごいよ(笑)

企業展示で、修復と紙関係の会社を軽く見て回り(あんま目新しいのはなかった)、
プリザベーション・テクノロジーズ・ジャパンのブースで毎年話をしてる方と今回も雑談。
BookKeeper法のスプレーを、何の気なしに「飛行機の持込が面倒で買えないんですよね」って言ったら
「あ、じゃあ送りますので!」ってえーっ!?
phチェックペンと一緒に、頂いてしまいました・・・売り物なのに。本当にありがとうございました。
うちの現状考えるとちゃんと脱酸処理ってやってみたい=仕事お願いしたいんだけど、
結構お金かかる処理だし、下っ端だと言い出すのも難しい。
まずは戴き物で調査と実験だなぁ。

初回ほど行く意義がなくなってきてるな、とここ数回思ってはいるけど、
今回はまずまずだったかな?

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